この冬はロシアンテイストがトレンド
輝き増す12月の銀座

クリスマスが近づき、肌を刺す外気のなか、東京・銀座の街も輝きを増してきた。クリスマスツリーやイルミネーションを見ると、映画の登場人物のようにロマンチックな気分になって心がうきうきしてきませんか?
大人のクリスマス映画といえば、メリル・ストリープとロバート・デ・ニーロが主演した米映画「恋に落ちて」(1984年)を思い出す。ニューヨークのクリスマス・イブ、買い物客で混雑したリゾーリ書店で2人は出会う。それぞれ愛する家族への贈り物にと買った写真集を取り違えたことがきっかけだった。偶然に電車で再会、2人はどんどん惹かれ合う。あと先考えずに感情に身を任せられるほど若くはない。家庭に不満があるわけでもない。それでも止められない恋心……。ぎごちなく世間話で会話をつなぐ2人の背中はいとおしく、なんとも切ない。
夕暮れ時、クリスマスの輝きを静かに楽しむ大人の銀座クルージングはまず、定番の中央通り4丁目、ミキモト本店前ガーデンプラザから始めたい。毎年恒例のジャンボクリスマスツリーは高さ約10メートル、樹齢約50年の大木だ。毎正時、パリのサンジェルマン・デ・プレ教会や長崎の浦上天主堂など世界12か国の異なる鐘の音が響き、流れ星が光の帯を伴って消えてゆく演出に、異国の旅の思い出を重ね合わせてみてはいかがだろう。
銀座並木通り7丁目の資生堂本社前には華やかなツリーが登場した。「モミの木の赤い実の輝きと雪のスターダストのきらめき」をイメージして赤と白の発光ダイオード球(LED)がエレガントな気分を盛り上げる。最近イルミネーションの主流になったLEDは白熱球よりも省エネ。エコな心も反映されている。
奮発してほしい、夫や彼からの贈り物
大人のクルージングには、「かわいい!」と無邪気にはしゃぎたくなる場所もお忘れなく。3丁目、外堀通りに面したプランタン銀座の正面口に設置されたのは、暖色系のオーナメント約400個とLED球1000個を使った3メートルの小ぶりのツリー。

ショーウィンドーをのぞけば、今冬のファッショントレンド、ロシアンテイストを表現した可憐な民芸品マトリョーシカや、70年代に流行した毛糸モチーフ編みのひざかけなどが飾られて、なんだか温かい気持ちになる。本館6階家庭雑貨の売場で見つけたのは、これまた愛らしい小物たち。木の温もりがやさしいマトリョーシカ人形やドイツ製のミニチュアハウスなどはクリスマスプレゼントに最適か。昔懐かしい湯たんぽも、マトリョーシカをデザインしたカラフルなカバーでチャーミングに変身。2000円台から。「まあ、かわいらしいこと……」。おしゃれな女性グループのはしゃぎ声が楽しげに聞こえてきた。
さて、景気後退など暗いニュースが目立つ2008年の年の瀬だが、クリスマスぐらいは財布のヒモを緩めて楽しく過ごそうと考えている人も少なくないようだ。プランタン銀座がメールマガジンの女性会員約2万人を対象にしたアンケートによれば、40−50歳代に限ると、パートナーから贈られたい金額は6万1578円、贈る予算は2万9366円。「自分はちょっぴり節約するけれど、夫や彼にはどーんと奮発してほしい!」というちゃっかりした女心が透けて見えて興味深い。
あなたはどんな灯りに包まれて、今年のクリスマスを過ごされますか?
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伝統と品格を保ちながらも、日々変化を受け入れ、進化を続ける東京・銀座。その街に生きる人々も、とても魅力的だ。おしゃれな生活をより充実させていきたいと思っている新大人世代に向けて、そんな銀座の物語を週に1回お届けする。
(プランタン銀座取締役・永峰好美)
1979年、読売新聞社入社。編集局生活情報部、解説部などで、女性、子ども、労働、NGOなどの取材にあたり、2005年5月から現職。




