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がんばれオバマ君!

好かれるジョークとバッシング

米軍に潤いを、大統領が演じたおちゃめ

「うっそー!?」
深夜、わたしはTVを見ていて、ついつい叫んでしまった。
晩酌しながらTVを見るのが就寝前のわたしの日課
(寝る前の酒は太ります。中年のみなさまはまねをしないように……)。
その晩もワインを片手にいつものコメディーチャンネルを見ていたら
そこにアンビリーバブルな光景が映しだされていたのだ。

いつもは、NYのスタジオから時事問題なんかをシュールなセンスでめった斬りにして笑わせてくれるパーソナリティーが、迷彩服を着た群衆の前にいる。
「ここはフセインの宮殿だったんだよー」とかいっている。
どうやら、そこはイラクで、兵士たちを観客に放送しているようなのだ。
「えー? これはゲリラライブ??」
イラクでそんな恐ろしいことを決行できる肝っ玉を持ち合わせた正気な人間などいないだろう。
ステージの上には、兵士たちの親分も登場している。
どうやら「米軍公認」の公開放送のようだ。
それにしても、兵士の慰安にこんなコメディアンを送り込むのか?
米軍の人選センスをうたがいながらワインをぐびぐびやっていたら
「うっそー」
これまたびっくり。

パーソナリティーと兵士の親分は、こんな会話のやりとりをしていた。

パー「ぼくも兵士になれるかなあ」
親分「おまえなんか無理だ。まずそのヘアスタイルがいかん!
   ここにいる兵士たちのように短くしろ!」
パー「そんなのイヤだー」
親分「いいや、切らなきゃダメだ」
パー「おぬし程度のレベルの人間のいうことなんか聞けないね」

すると……
「うおおおおおおおおおおお」
フセインの元宮殿にひしめいている兵士のみなさんがどよめいた。
ステージのスクリーンに、なんと!
オバマが登場するではないか!
そして、まるで生中継であるかのように
オバマ&パーソナリティーのかけあい漫才もどきが始まったのだ。

オバマ「兵士のみなさん、お勤めご苦労様です」
パー 「ミスター・プレジデント、いやあ、どうもどうも」
オバマ「おまえに話してるんじゃないよ」
兵士たち……わははははは

オバマ「おまえたちの髪の毛談義を聞いていたがな」
パー 「え? 聞いてたって? スパイサテライトの性能はそんなにいいの?」
オバマ「いいや、おれの耳がでかいからだ」
兵士たち……がはははははは

オバマ 「ジェネラル、やつが兵士になってみたいというのならやつの髪を切ってしまえ」
兵士親分「それは、命令ですか」
オバマ 「そうだ、わたしが司令官として命令する。やつの髪を切ってしまえー」
兵士親分「イエス、サー」

うおおおおおおおおお
盛り上がる兵士たち。
そして兵士の親分はバリカンを握りしめ、ガガガガガ・・・・・

ビデオはこちら。
http://www.colbertnation.com/the-colbert-report-videos/229768/june-08-2009/obama-orders-stephen-s-haircut---ray-odierno

いやあ、たまげた。
メジャーネットワークでもない、ケーブルTV局の深夜のコメディー番組。
それをアメリカ国家が全面協力?
イラクまで行かせちゃう?
オバマの明晰な頭脳が「今、イラクに笑いが足りない」と、
「大統領自ら一席ぶつべし」と、判断したのであろう。

いやあ、立派だ。
ふざけかたが立派だ。
大統領たるもの、このくらいの器がなくてはいかんのだなあ。
いつもしかめっつらの某国A総理も見習うべきだなあ。


2009年06月23日  読売新聞)

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