3歳で芸能界デビュー、子役で活躍〜麻丘めぐみさん(1)
「平和を歌う」チャリティーコンサートに手ごたえ
6月14日、「わたしの彼は左きき」などで一世を風靡したかつての美少女アイドルは、東京都調布市のカトリック調布教会で「麻丘めぐみチャリティーコンサート『平和を歌う』」を開催していた。静岡県浜松市のブラジルから来た子供たちを支援しようという企画だ。
「教会の友人から、浜松のブラジル人の方たちが、日本のホームレスのために炊き出し活動をしているという話を聞きまして、何かお手伝いを、と以前から思っていました。それが、昨年秋以来の不況で工場をリストラされて仕事を失うブラジル人の方が多くなり、学校に通えなくなってしまった子供たちも増えたというんです。これは何とかしなくてはいけない、私ができる『歌』で何かできるのでは、と企画しました。厳しい時代ですが、心だけは貧しくなりたくない。選曲には悩みましたが、平和のメッセージが伝わるような曲として、聖歌3曲と、『千の風になって』などの日本の歌を歌いました」
教会の聖堂で歌うことも夢だった。まずは、いつも通っているカトリック調布教会から始めたかった。小さな聖堂に250人ほどの観客が集まり、心を一つにした実感がわいた。「私個人の力は限られている。でも、みんなの力が集まれば大きなこともできる。そのためにできることをするだけです」。これを手始めに、各地の教会を中心にチャリティーコンサートを続けていく考えだ。
「気づいたら舞台の上に」
歌手デビュー曲「芽ばえ」でトップアイドルとなったのは1972年。愛くるしい大きな瞳が印象的な、清潔感漂う少女は、一躍世の少年たちの心をつかんだ。翌年の5作目「わたしの彼は左きき」が大ヒットし、テレビで流れない日がないほど。この歌で、それまであまり大切にされていなかった左利きが注目され、ハサミなど左利き用の商品が多数発売されるようになったという逸話もある。
「実は私、3歳で芸能界デビューしてるんです」と、今も変わらない大きな瞳を輝かせて語る。大阪・梅田コマ劇場の花菱アチャコ公演が初舞台。当時の記憶はほとんどないが、劇場が果てしなく広い感じがして怖かったことだけは覚えている。
「四つ上の姉が芸事が好きで、積極的に児童劇団に入って活動していました。母に連れられてついて行っているうちに、『妹さんもやってみたら』と誘われたようです。何も意識しないまま、気づいたら舞台の上に立っていました。当時は中山千夏さんが子役として脚光を浴びていましたが、その下の年代の子役がほとんどいなかった。そういうことで次々と仕事が増え、忙しくなりました」
(読売新聞 福永聖二)
あさおか・めぐみ 1955年、大分県生まれ、大阪育ち。1972年に「芽ばえ」で歌手デビュー。その年の日本レコード大賞では、森昌子、郷ひろみらを抑えて最優秀新人賞を受賞した。73年に「わたしの彼は左きき」が大ヒット。日本レコード大賞大衆賞受賞、同年のNHK「紅白歌合戦」にも出場した。77年に結婚して引退、女児を出産するが、83年に離婚し、女優として芸能界カムバック。映画や舞台、テレビで幅広く活動している。

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